○高野町まちの美化を推進する条例

平成16年3月15日

条例第2号

(目的)

第1条 この条例は、ごみ等の散乱及び自動車等の投棄の防止について必要な事項を定めることにより、きれいで快適なまちづくりを推進し、もって生活環境の保全及び向上に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) ごみ等 飲料又は食糧を収納していた缶、瓶その他の容器、たばこの吸い殻、チューインガムのかみかす、飼い犬等のふん、紙くず類その他これらに類する物で、容易に捨てられ、かつ、その散乱が生活環境を損なう恐れのあるものをいう。

(2) 自動車等 道路運送車両法(昭和26年法律第185号。次号において「法」という。)第2条第2項に規定する自動車及び同条第3項に規定する原動機付自転車並びに家電製品、家具類その他これらに類する粗大ごみをいう。

(3) 投棄 自動車等(自動車にあっては法第11条第1項の自動車登録番号標又は法第73条第1項の車両番号標を、原動機付自転車にあっては高野町税条例(昭和35年高野町条例第4号)第91条第6項の標識を取り外したものに限る。)が正当な権原に基づき置くことを認められた場所以外の場所に相当な期間にわたり置かれていることをいう。

(4) 町民等 本町の区域内(以下この条において「町内」という。)に住所を有する者のほか、町内に所在する学校、事業所に通学し、又は通勤する者、町内に滞在する者及び町内を通過する者をいう。

(5) 事業者 町内において事業活動を行うすべての者をいう。

(6) 土地所有者等 町内に土地を所有し、占有し、又は管理する者をいう。

(7) 自主的活動団体 ごみ等の散乱を防止するための自主的かつ継続的な活動を実施する町民(事業者を含む。)の団体をいう。

(基本理念)

第3条 きれいで快適なまちづくりの推進は、町民等、事業者、土地所有者等及び町が互いに協力し合い、《世界にひらかれた歴史と文化あふれるまち高野》にふさわしい、美しい景観を持ち、ごみ等の散乱のない、人と自然が共生する、環境に優しいまちを目指し行うものとする。

2 たばこのぽい捨て等による山林火災を未然に防止し、自然と環境を守り、また、町民の防災意識を培うことも併せて啓発するものとする。

(町の責務)

第4条 町は、第1条の目的を達成するため、ごみ等の散乱及び自動車等の投棄の防止を図るために必要な次に掲げる施策を実施するものとする。

(1) 町民等、事業者及び土地所有者等に対するきれいで快適なまちづくりに係る意識の啓発に関する施策

(2) 町民の生活環境の保全及び向上のためのパトロールに係る実施体制の整備に関する施策

(3) きれいで快適なまちづくりに係る自主活動団体の支援等に関する施策

(4) 前3号に掲げるもののほか、きれいで快適なまちづくりを推進するため町長が必要と認める施策

(町民等の責務)

第5条 何人も、ごみ等を投げ捨て、又は自動車等を投棄してはならない。

2 何人も、道路、広場、公園その他公共の場所(以下単に「公共の場所」という。)においてごみ等を生じさせないようにするとともに、ごみ等を生じさせたときは、これを持ち帰る等、適切に処理しなければならない。

3 何人も、自動車等を投棄し、若しくは投棄させ、又はこれらの行為を行おうとする者に協力してはならない。

4 町民等は、その居住する地域における美化活動に積極的に参加するなど、ごみ等の散乱のない、きれいで快適なまちづくりの推進に努めなければならない。

5 町民等は、第1条の目的を達成するため、町が実施する施策に協力しなければならない。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、その事業を行う地域における清掃活動を積極的に行うよう努めるとともに、ごみ等の散乱防止に係る従業員への啓発に努めなければならない。

2 事業者のうち、飲料、たばこ等の自動販売機の設置者、ファーストフード、弁当等の販売者その他ごみ等の散乱の原因となる商品を販売する者は、ごみ等の散乱の防止に係る消費者への啓発に努めるとともに、規則の定めるところによりごみ等の回収容器を設置し、その他当該商品に基づくごみ等の散乱防止について必要な処置を講じるように努めなければならない。

3 事業者は、自動車等を投棄し、若しくは投棄させ、又はこれらの行為を行おうとする者に協力してはならない。

4 事業者のうち、自動車等を製造し、輸入し、又は販売する事業を行う者は、自動車等の投棄防止に係る町民への啓発に努めなければならない。

5 事業者は、第1条の目的を達成するため、町が実施する施策に協力しなければならない。

(土地所有者等の責務)

第7条 土地所有者等は、その所有し、占有し、又は管理する土地におけるごみ等の散乱の防止に係る利用者への啓発、清掃活動その他必要な処置を講じるように努めなければならない。

2 土地所有者等は、第1条の目的を達成するため、町が実施する施策に協力しなければならない。

(空き地の管理)

第8条 空き地の土地所有者等は、その所有し、占有し、又は管理する空き地に繁茂する雑草、枯れ草、又は投棄されたごみ等を除去するとともに、周辺の生活環境を損なわないようその空き地の適正な管理に努めなければならない。

(喫煙者の責務)

第9条 喫煙者は、規則で定める特定美化地域内において、歩行中の喫煙を行ってはならない。

2 喫煙者は、吸い殻入れの設置していない場所で喫煙するときは、吸い殻を適切に処理しなければならない。

(犬等の飼い主の責務)

第10条 犬等の飼い主(その所有者以外で犬等を飼育し、又は保管している者を含む。)は、公共の場所において飼い犬にふんをさせないよう努めるとともに、飼い犬等が公共の場所においてふんをしたときは、これを適切に処分しなければならない。

(公共の場所におけるごみ等の散乱の防止)

第11条 公共の場所において、ビラ、パンフレットその他これに類する印刷物を配付し、又は配付させた者は、その配付場所又はその周辺の場所に当該ビラ、パンフレットその他これに類する印刷物が散乱したときは、速やかにこれらの場所を清掃しなければならない。

(推進組織)

第12条 町長は、第4条各号に規定する施策を実施する上で重要となる事項について審議するため必要と認めるときは、推進組織を置くことができる。

(立ち入り調査)

第13条 町長は、この条例の施行に必要な限度において、職員に、ごみ等が散乱し、又は自動車等が放置されている場所に立ち入り、必要な調査をさせることができる。

2 前項の規定により立ち入り調査を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3 第1項の規定による立ち入り調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(勧告)

第14条 町長は、前条第1項の規定による調査の結果、第5条第1項の規定に違反し、ゴミ等を投げ捨てた者、又は自動車等を投棄した者が判明したときは、その者に対し、期限を定めて、当該ごみ等、又は自動車等を撤去するよう勧告することができる。

2 町長は、第6条第2項の規定に違反する事業者に、期限を定めて、回収容器を設置し、又はその管理を適正に行うよう勧告することができる。

3 町長は、第8条の規定に違反する土地所有者等に、必要な助言、指導、勧告をすることができる。

(公表)

第15条 町長は、前条各項の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなく、当該勧告に従わないときは、その旨を公表することができる。

2 町長は、前項の規定による公表をしようとするときは、あらかじめ、当該公表に係る者に対し、その旨を通知し、期日を定めて弁明の機会を付与するものとする。

3 前項に規定する弁明の機会の付与は、行政手続法(平成5年法律第88号)等の規定に基づく聴聞及び弁明の機会の付与に関する規則(平成8年高野町規則第5号)に定めるところによる。

(関係機関等への要請)

第16条 町長は、公共の場所にごみ等が散乱し、又は自動車等が投棄されていることにより町民の快適な生活環境が阻害されていると認めるときは、当該公共の場所の管理者に対して、ごみ等の回収、自動車等の撤去その他の必要な措置を講じるように要請するものとする。

2 町長は、ごみ等の散乱、又は自動車等が投棄されていることが特に悪質と認めるときは、規則の定めるところにより関係行政庁に告発を行うものとする。

(委任)

第17条 この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。

この条例は、公布の日から施行する。

高野町まちの美化を推進する条例

平成16年3月15日 条例第2号

(平成16年3月15日施行)